大卒のサラリーマンの生涯賃金および生涯収入はいくら?大企業では生涯賃金3億円?

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日本の企業へ就職し、サラリーマンとして勤め上げると生涯賃金はいくらになるのでしょうか?一般的には2億円から3億円と言われますが実態はどうなのでしょう。今回も賃金構造基本統計調査を用いて大卒・大学院卒の生涯賃金と生涯賃金について推計してみました。

賃金カーブとは

賃金カーブとは、こちらにもある通り縦軸に賃金、横軸に年齢をとり年齢階層別の賃金を並べたものです。

性別・年齢階級による賃金カーブ

(出典:https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0405.html)

日本企業の場合、多くは年功序列の給与体型が継続しており、年齢を重ねるごとに段階的に給与が上昇し、50代〜60代にかけて減少していくカーブを描きます。

今回は日本の大企業に注目しその賃金カーブを描き生涯賃金の算出をしてみました。まず、基礎になるデータを賃金構造基本統計調査から取得しました。

2019年賃金構造基本統計調査,男性,大卒・大学院卒・従業員1,000人以上

年齢() 勤続年数() きまって支給する現金給与額

(千円)

年間賞与その他特別給与額(千円) 労働者数

(十人)

所定内給与額

(千円)

20~24歳

23.8

1.3

265.1

232.4

377.9

15,639

25~29歳

27.5

3.6

333.9

278.9

1,017.6

36,560

30~34歳

32.6

7.6

410.9

348.8

1,461.7

35,976

35~39歳

37.4

11.0

469.4

413.6

1,803.5

36,543

40~44歳

42.6

14.7

516.9

471.6

2,081.4

36,899

45~49歳

47.5

19.4

565.3

530.6

2,454.9

36,896

50~54歳

52.4

24.8

611.3

585.3

2,902.8

36,609

55~59歳

57.4

27.1

593.7

571.2

2,746.7

26,028

60~64歳

62.2

23.1

417.7

400.3

1,490.3

13,438

65~69歳

67.0

16.3

429.9

418.1

1,125.9

2,376

70歳~

72.2

13.4

519.6

512.2

587.8

405

 

(出典:政府統計の総合窓口(e-Stat))

大卒の皆さんが就職を目指す企業イメージに近いのではないでしょうか?それぞれの項目を簡単に解説します。(この統計の性質上、例えば今の50〜60歳の階層は20〜30年以上前の就職状況の元で年齢を重ねてきたサラリーマンであり、男女の差異が出やすいと思われるため男性で抽出しています。大手企業を中心に総合職・一般職といった区分が減る傾向にありますが、上記のような実態を勘案して男性で抽出しています。)

年齢

賃金構造基本統計調査では5歳毎の階層で賃金等のデータを集計して示しています。20〜24歳の階層で23.8歳という平均値が出ているのは大卒年齢である22歳以上の就職を反映しているものである考えられます。

勤続年数

年齢が上がるに従い、勤続年数が増加しますが、60歳以上は勤続年数が小さくなっています。これは、50歳を過ぎ各社役職定年(部長等の肩書きがなくなり、別のポジションで同一企業やその子会社へ再雇用される慣行)により一旦企業を退職することなどが要因と推察されます。

決まって支給する現金給与額

賃金構造基本統計調査では6月の給与について調査されますが、所得税や社会保険料を控除する前の額面の給与になります。これには基本給に加え、職務手当や家族手当等の諸手当が含まれます。

所定内給与額

残業代、休日手当等を除いた基本給の部分。

年間賞与その他特別給与額

昨年(1年分)のいわゆるボーナス部分。

労働者数

20〜24歳の階層をみると15.6万人と25歳以上の階層の37万人と比べて少ないですが、これも年齢の平均値で説明した通り大卒22歳以降に企業に就職していることが要因と考えられます。これを考慮すると1,000人以上の規模の大企業においては54歳までの年齢階層については概ね同じ人数の人員構成を維持していることが分かります。

一方、55歳以上では人員が減少しています。これは役職定年による関連会社への転籍(1,000人以下企業)や転職、独立、引退などの要因が考えられます。

大卒サラリーマンの生涯賃金の推計

年齢階層別のボーナスを含む賃金が入手できたので、こちらを使って生涯賃金の推計をしてみます。22歳である企業に就職して60歳で定年退職をするケースを想定します。(統計値は大学院卒者も含みますが、この統計値を使い22歳から計算します)上記の通り賃金構造基本統計調査で得られた賃金カーブを利用して年齢ごとの賃金を加算します。

今回の賃金は1ヶ月の金額ですので年間では12倍しボーナスを加算します。

大卒・大学院卒者の生涯賃金

(出典:2019年賃金構造基本統計調査を元にEd-In作成)

このグラフの計算からは約3億円と算出できました。この計算の注意事項は、あくまでもこの計算は現在の賃金カーブを元に生涯賃金を算定しています。今の20代の人、今の30代の人、今の40代の人の年収を使って算出しているものです。したがって現在60歳の人がこれまでにもらってきた給与の合計ではありません。

現在就職活動を行っている学生の方から見たときに将来得られる収入を直接示すものではありません。但し、今後各業界の賃金構造が大きく変化するかどうかも含めて考えれば参考値としては有用だと考えています。

退職金の金額

大企業の退職金の金額はいくらでしょうか?厚生労働省の平成30年就労条件総合調査によると、大卒者で勤続20年以上かつ45歳以上の人に大して大卒者で概ね2,000万円程度の退職金を給付しています。賃金と退職金を合わせると1,000人を超える大企業の場合概ね3億2,000万円程度が生涯収入になると推定されます。

転職が一般的になっている近頃ではありますが、転職によって大幅な給与の向上ができるとは限りません。将来のキャッシュフローを生む自己投資と考えたときに新卒での企業選びは非常に重要です。

 

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